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学校長Essay ~あいみょんの「マリーゴールド」~

 先日NTTデータが、高校生・大学生の、学校に関するツイート約4億件を分析したところ、今年6月に全国で学校の再開が始まって以降、「疲れた」「だるい」といった投稿が急増していることがわかりました。本校の場合、5月11日に分散登校が始まったわけですが、首都圏ではそれ以上の長期休校を余儀なくされ、大学は今もオンライン授業が続いており、そうした反動が若者の心身に影響しているのだと思われます。
本校は、こういった気分の落ち込みを想定し、中間考査が終わった翌週にクラスマッチを行いました。感染症予防のため様々な制限はありましたが、山形市総合スポーツセンターを会場に、2日間にわたり熱戦が繰り広げられました。
 明日(8/8)から始まる夏休みを前に、放送を使ってではありましたが、生徒の皆さんに伝えた内容をご紹介いたします。 クラスマッチのとき、体育館に流れていた夏の名曲、あいみょんの「マリーゴールド」を聴きながら考えたことについて話をします。
 あいみょんは、「麦わら帽子をかぶっている女の子の後ろ姿がマリーゴールドの花に似ている」というところが最初にひらめいて、この歌ができたと語っています。マリーゴールドは夏になるとよく目にする花で、日常を感じさせてくれる花です。
 植えやすいし、育てやすい。毎日見てあげて、水をかけてあげて、普通に手をかけてあげれば、綺麗に花が咲く。でも、そういった毎日積み重ねていくということが続かないこともある。あるいは、日常を飛び越えて、難しいことをやろうとしたりする。そうではなくて、まずは日々当たり前を繰り返していく。そうすると、その先に出来ることが見えてくる。出来ることが広がっていく。花を咲かせるためには、日常を徹底し、日常を大切にするにすることが基本なのです。
 高校生であれば勉強、食事、睡眠、そして会話などが日常といえます。冒頭、「疲れた」「だるい」というツイートが多いという話を紹介しましたが、今挙げたような日常を大事にすれば、元気な自分が取り戻せるはずです。
そして、あいみょんは「マリーゴールドは多年草ではなくて一年草。今年咲いたら、来年は咲かない。」といった話もしています。お金に価値があることは誰しも分かっていますが、時間にもお金と同様、価値があることを意識している人は少ないように思います。
 今年の夏は一度きりだし、来年の夏はまた別の夏。コロナだから何もしないというのでは、価値ある時間を無駄にしてしまうことになります。コロナ禍にあって自由勝手に生活してよいわけではありませんが、「新しい生活様式」を徹底し、感染症対策を講じながらでも十分、日常を楽しむことはできるはずです。
明日から16日間の夏休み、「マリーゴールド」の歌詞にもあるように、今日という日に名前が付けられるくらいに、一日一日を大切に過ごしてください。